レストラン・店情報

きき酒の会@KIDOISM

10日ほど前の9月22日、
トリノのリストランテ・キドイズムにて
日本酒の試飲会を行った。

そんな前の話を今頃~? と
怒られそうだけど、
帰ってきてすぐに半分以上書きかけて、
眠くなったので寝ちゃったら、
翌日からものすごく忙しくなった上に
季節先取りのインフルエンザに
寝込んでしまったという次第。

で、試飲会。
計画したのは私だけど
働いてくださったのはフランクフルトから
わざわざ来てくださった上野ミューラーさんだ。

ドイツ人のご主人とともに
日本酒の輸入販売をするかたわら
日本酒のプロとして、ヨーロッパに
日本文化を広める活動をなさっている。
イタリアではお目にかかれない銘酒を
6種類持ってきてくださり、
ていねいな日本酒についての説明もしてくださった。

それからシェフの城戸さん。
飲んだことのないお酒ばかりで、
当日まで味見することもできなかったのに、
お酒の名前とネットで探したデータをたよりに
ぴたりと合う料理を作ってくださった。

これは塩漬け柑橘風味のサーモンと
アボカドのタルタル フェンネルのムース添え。
041

合わせたのは浦霞の「萩の白露」。
最近の若い人の酒離れを阻止すべく作られたという
アルコール10度という軽い1本。
って聞くと、ちゃっちいお酒かな、と思うけど
甘みがなくきりっとした味わい。
少しねっとりとした生のサーモンや
アボカド、刺身しょうゆとの組み合わせは
ベストマッチであった。

045
こちらは蒸し鶏とキュウリの生春巻き 胡麻酢和え。
バンバンジーのようなお料理が、ライスペーパーに
くるまれて登場。もう1本食べたーい、おいしさ。
ただしお酒との組み合わせは、
胡麻味がちょっと勝ちすぎだったかも。

イタリアでは、日本酒と言うと
なぜか中華レストランで、食事の後
燗で出されるもの、というイメージが定着している。
おいおい、グラッパじゃないんだよ、と
日本人は誰もが思っているんだけど
誰も教えてあげていないのか、
なぜかイタリアには日本酒が広まらない。
他のヨーロッパの大都市では
高級レストランに日本酒があったりする店も
増えて、日本酒の市民権が拡大しているのに
イタリアでは、あんまり味がなくて安い味、
そんな印象のよう。

だから冷やした6種類のお酒を、
ワインのように試飲した参加者(イタリア人)たちは、
お米からできるSakeが、
こんなにフルーティーで味わいが様々で、
香りも高いことに驚いていた。

私も言われてみて、気がついた。
お米なのに、なぜフルーティーな香りがするんだろう?
それはすべて、麹菌の力と発酵によるものだと上野さん。
でも詳しい話は、私がここで書いてもしょうがないので
はい、次のお料理。

049

蛸じゃが アラ・キドイズム。
合わせたお酒が櫻正宗という
灘のお酒だから、地元の食材、
蛸が思い浮かんだそう。
でもこんなにカッコよくしてもらって
蛸もじゃがいもも幸せだ。

056

圧巻だったのはこれ。
アンコウと季節の野菜炒め
赤みそのソース

純米大吟醸の「九平次 醸し人」という
お酒に合わせた最後の一皿。
大吟醸というと、ちょっと甘くて
香りも強く、私は基本苦手と
今まで思っていたのだが、
お酒の強さに負けない
力強いみそ味のソースを
脂ののったあんこうにかけたら
バランスのとれた、なんとも
香り豊かな組み合わせになった。

こういうのをプロの仕事と
いうのだなあ、と脱帽したい
夜でありました。

いつもはもう少しフュージョンな
料理を作る城戸さんの
レストランはこちら

| | コメント (1) | トラックバック (0)

ボンゴレとムール貝の煮込みな日々

先週から私もバカンスに突入した。
毎年来ているリグーリアはNoliという
海の街で3週間、ぼーっとする。
というわけにもいかないので、
私は時々、PCを持ちこんで
海の家で原稿書き、などなど。

今年から毎年使っている海の家に
無料Wi-Hiサービスができて
便利になった。イタリアとしては、かなりの前進。
子供が水遊びをするのを横目にちょっと書いては、
暑くなったらひと泳ぎし。そして、
また書きものに戻ったりして。
ちょっとヘミングウェイな気分。快適快適。

と思っていたら、日中やたらディスコミュージックが
かかるようになって鬱陶しい。
ビーチでは、海の音を背景に読書に没頭したいときとか、
自分の好きな音楽を聴きながらボーっとしたいときとか、
人それぞれ楽しみ方が違うはずなのに、
強制的にズンドコズンドコの大音響は勘弁してほしい。
イタリアのビーチでは相対的にこういうのが人気で、、
ヒット曲に合わせて、みんなで連なって
踊り歩いたりするのが好きらしいんだけど、
ここのビーチは今まで、寂しいぐらいにそういうことが
なくて、私にはそれがよかったのに。

気を取り直して、今夜はこの街で一番おいしい
「NAZIONALE」というレストランで、魚料理三昧。
私のお気に入りはムール貝とボンゴレを
トマトやニンニクたっぷりのソースで煮込んだ
Zuppetta、ズッペッタ。
醍醐味は貝類を食べた後のソースで、
パンにつけて全部食べきる頃にはお腹はパンパンで、
他の料理にたどり着けないのが難点といえば難点だけど、
気にいったものをひたすら食べ続けるという性癖のある私は
毎年これをやって嫌がられている。

Ristorante NAZIONALE
Corso Italia 3, NOLI SAVONA 17026
tel .019-748887

094_2


| | コメント (0) | トラックバック (0)

カルネバーレの揚げ菓子オンパレード

前回の記事に、エッチな迷惑コメントを書いてくれた
人がいた。ふふん、私のブログも、ようやっと
知人以外の人も見てくれるようになった
証拠かと前向きに考え、さっさと削除。

先週はヴェネチアのカルネバーレ菓子、
その他ベネト地方の取材へ行っておりました。

カーニバルとカルネバーレをなにか
別の物と考えている日本の人は結構多いようだけど、
カーニバルは英語、カルネバーレはイタリア語で
「謝肉祭」を意味する言葉。
4月頃にある復活祭の46日前から断食、つまり
肉断ちをするので、その前に肉をごっそり食って、
仮装なんかもして騒ぎしようや、みたいなことらしい。

いろいろな人がいた。
Carnevale3 Carnevale2_2 Carnevale1

カルネバーレの語源も、ラテン語で
「カルネ=肉」「バーレ=さらば」から
来ているとか。
肉よさらばじゃ~、と言って
おさらばする前に肉肉肉~っといっぱい
食べたくなるのは、さすが肉食人種な
ヨーロピアン。

カーニバルの時期には、各地で揚げ菓子が
でまわるのも、揚げ物=油をたっぷり使う
リッチな料理、ということで、辛く悲しい断食の前に
ご馳走を、という気持ちから生まれたのかもしれない。

ベネチアのカルネバーレ菓子といえば
フリッテッレ・ベネチアーナ」。
まるでドーナツ。
小麦粉、卵、砂糖の生地をビール酵母で発酵させ、
干しぶどうと松の実を入れてお団子状にし、
揚げて砂糖をまぶす。
素朴な味わいだけど、干しぶどうと松の実、って
ところが日本のただのドーナツと、
ベネチアのカルネバーレ菓子の
違いであって、おしゃれ感がただよいます。
Frittelle_v_2

かの昔、ベネチアが世界一の海運国として
栄えた頃にも、フリッテッレを頬張りながら
「おお、異国から船でやってきた干しぶどうよ、
松の実よ」と珍重し、断食前の一時の
幸せに浸っていたのかな。

でもね、ベネチアのお菓子屋さんは
どこも観光客相手であんまりおいしそうじゃないので
私はベネチアから電車で一駅のメストレにある
(ここもベネチア市内)名店「Pasticceria PETTENO」
で取材させてもらったのである。ほんと、
ふんわりと柔らかいドーナツみたいでおいしかった。

一方、北イタリアの各地では、
小麦粉と砂糖に卵とバター少々を入れ、
白ワインとか、地方によってはグラッパなどで
風味を付けた生地を薄くのばして揚げたお菓子
「ブジエ」がポピュラーなカルネバーレ菓子。
ただし各地方それぞれで
全く違う名前で呼ばれているので要注意。

ピエモンテではブジエ、
ミラノのあるロンバルディアではキアッケレ、
そして今回のベネチア地方では
ガラニと呼んでいた。
Bugie

薄くパリパリっと仕上がっているものはとても
おいしくて次々に食べてしまうけれど、
揚げてあるのでとても危険。
おいしくない店のはボテッと分厚い。
ヘルシーを狙って「当店のは揚げずに、
オーブンで焼いていますよ」と謳う店も
増えているけど、うーん、これじゃビスケット
だよね、みたいなのが多い。
というわけで、ブジエのレシピ。

Bugie

材料(できあがり約50枚程度)

小麦粉          250

砂糖           15g

バター          40g

卵            1個

白ワイン        50cc

レモンの皮のすりおろし 1個分

揚げ油         適量

グラニュー糖、または粉糖 適量

作り方

    材料を全て混ぜ合わせ、
ひとまとめにしたら冷蔵庫で30分休ませる。

    できればパスタマシンを使って、極薄にのばす。
好きな形、大きさに切る。

③ 160度程度の低温の油で、ほんのりときつね色になるまで揚げる。
  ペーパーの上にひきあげ、グラニュー糖または
  粉糖を好みでふりかける。
  180度に熱したオーヴンで焼いてもよいけど、パリパリ感は
  やっぱり揚げた方がいい感じだよ。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

LOCANDA CANEVARI 再び

優秀な日本人シェフ・鈴木秀人さんのご招待で、
再び「ロカンダ・カネーヴァリ」へ行ってきた。
この店の詳細は去年の10月に書いているので、
そっちも読んでね。

今回はジャーナリストや生産者など
食に関わる人を招待しての
夕食会で、意欲的なワイン生産者がやってきて
無名だけどめちゃめちゃおいしいワインを
8種類、そしてそれに負けない
極旨な料理をいただいた。

Locanda2_2   これはアンティパストの
「バカラ 外から中へ」。
表面はバカラ(塩ダラ)の皮を
乾燥させて粉末状にした物を、
コショウと合わせたもの。
まるでティラミスの表面を飾る
カカオのように。
そこへスプンを突き刺すと、
トローリとクリーム状にされたバカラ、
そしてその下にタラの
内臓が顔を出すという仕組み。

最近は、客を驚かす
ことばかりに執心して
味がおろそかになっている
料理が多い中、驚きあり、
しかもそれはおいしい驚きという、
これから始まる夕食に、ワクワク感を
持たせてくれる一品でありました。

こちらは古代小麦カムットのパスタを
ブロッコリーのクリームと
ニシン風味のバターであえ
去勢雄鶏の身のほぐした物を添えた一品。
Locanda1_2 ブロッコリーの
パスタというと
アンチョビとニンニク
風味というのが
一般的なところに
ひねりを2回転ほど
きかせた感じ。
写真ではみえないけれど、
ブロッコリーの
クリームのグリーンが
鮮やかだったこと。




おや? もうデザートか、と思いきや、
パスタの後に登場したのは、
鶏レバーのプリン、プドライルーンの
アイスクリーム添え。
Ocanda3 うーん、うまいっ!
ネットリと濃厚な
甘みと香りは
フォアグラ料理に
負けない貫禄。
グラスには
リナルディの
フレイザー2007年が
注がれたけど、
こりゃあ、
シャトーディケムでも
十分いけたのでは、
と思うほど。


肉料理は結構普通だったのだが、
最後のデザートでまた、まいった。
地元で採れるという名物桃のシロップ煮(自家製)を
添えた、ヘーゼルナッツたっぷりのセミフレッド。
Locanda4_2
歯ごたえを残した桃のシロップ漬けといい、
口溶けベスト温度のセミフレッドといい、
おかわりしたいね、と隣に座った
初対面のオジサンとうなずきあう私。

前回よりもかなりパワーアップしたこの店、
これはもう、ピエモンテの名店の
一軒と言っても恥ずかしくないと思う。
お近くにお越しの際は
皆さん、ぜひ行ってみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ボルツァーノ

ボルツァーノへ取材で行ってきた。
ボルツァーノというのは、トリノからミラノを通り越して
ロミオとジュリエットの町ヴェローナまで行き、
そこから北上したあたりにある
トレンティーノ・アルト・アディジェという州の州都。

この州の北半分、アルト・アディジェの
食べ物を取材に行ったのだが、
クリスマーケットでも有名なので、
そっちもついでに見たりしてきました。
とはいえ、やっぱり興味の対象は食べ物。
仕事を離れても食い意地が張っている、
だからこんな仕事しているんだけどね。

かわいいクリスマスオーナメントなんかを売る店に
混じって、地元名物のストゥルーデルやら、
クリスマスの伝統菓子ツェルテンという
Bolz1
フルーツケーキのようなものが売られている。

寒いのでヴィンブルレをやりながら、
屋台を冷やかして回るのがお決まりのようで、
料金はカップこみの値段で6ユーロ。ちょっと高いなあ、
という顔をしたら『カップを後で持ってきてくれれば
3ユーロ返金します」とのこと。なるほど。

ヴィンブルレとは赤ワインにシナモンやオレンジなどの
風味をつけて温かくした飲み物。寒い冬には最高なんだけど、
ここでは「りんごブルレ」つまりリンゴジュースを温めて、
シナモン風味を加え、好みでラムを垂らして、というのもあった。
さすがリンゴの生産量がヨーロッパ全体の12%を占めるという
大産地ならではだ。

このアルト・アディジェの人たちは、70%がドイツ語を
母国語とする人たちだそうで、だからほとんどみんなが
ドイツ語を話している。町の本屋にも、ドイツ語の本のほうが
幅を利かせていたし、レストランに入っても、
まずはドイツ語であいさつされて焦る。
人の名前もハンスとかアルミンとか。

ボルツァーノの一晩目の夕食、観光局の人にお勧めされた有名店
「Vogele」へ行ってみる。いかにもドイツの田舎風な、それでいて
洗練された内装の薄暗い店内はなかなか素敵。
前にボルツァーノを取材したときに食べて大変おいしかった記憶のある
カネデルリを頼む。刻んだパンを、これも刻んだ
スペックなんかと混ぜ、でっかいお団子状にしたカネデルリは、
このあたりの伝統料理の代表選手で、
コンソメスープに入れて食べるのが一番
ベーシックな食べ方らしい。寒い夜にはもってこい。

なのにこの店のはなってない。パンはカサカサしているし、
スープはクノールな味の素味が思いっきりしてげんなり。
メニューにボローニャ風ラザニア、とあった時点で、
いやな予感はしていたんだけどね。

気を取り直して翌日はスペックの取材。
ドイツ文化が色濃いこの地方ならではの、
生ハムの一種スペックは、
軽く燻製がかかっていながら、生ハムのように
しっとり柔らかいのが特徴。ランチの店では、なんと
お正月に食べる大根の酢漬けそっくりな、
白カブの酢漬けが添えられて出てきた。
うまい。Bolz2

スペックにあうのは、やっぱりこの地方名物のカチカチのパン、
シュッテルブロートだ。
Bolz3
パン焼き作業を年に二度しかしなかったという
この地方の名物パンは、板のようにカチカチで、
本棚に本を立てるようにしてパン屋さんで売っている。
もともと小麦を保存する効果があったというスパイスの
風味が利いていて、スペックをひとかじり、
このパンをひとかじり。

健康のためにお肉はひかえましょう、
なんて普段思っているのもへのかっぱ、
というぐらいおいしいスペックでありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大阪VSイタリア 釣り銭談義

阪急梅田店にてイタリアフェアを終了、
先週の終わりに大阪からトリノへ帰ってきた。

世界一おいしいラビオリには
毎日2時間待ちの行列ができて、大盛況。
めでたし、めでたし。

Osaka_073
しかし、大阪とイタリアが似ているとは
よくいう話だけど、こんなことまで
似ているとは。フェアとは全く関係のない話です。

大阪滞在中のある夜、接待を受けた。
接待というと偉そうだけど、まあ簡単に言えば、
仕事をした人たちと一緒に飲みに行ったのね。
堂島のヘルシー焼き肉。
Osaka_062
分厚い豚肉をチャーッと焼いて、
それをいろいろな葉っぱにくるんで
食べるというもの。
Osaka_060
サンチュやレタスから、ルッコラ、
セロリ、ゴマの葉などなどが山盛りあって、
なかなかおいしかったなあ。


で、大阪とイタリアの接点の話。

接待してくださった方が
帰りはタクシーを拾ってくれ、
運転手に1000円札を渡してそこで別れた。
レシートだけもらっておいてくださいね、
と頼まれたので、降り際に
レシートくださいと言うと、運転手は黙って
レシートだけをくれる。料金は740円。

はて? そりゃ、レシートくださいとだけ
言ったけどさ、おつりをくれないのである。
あなた、確か1000円札もらってましたよね、

と少し腹を立てた私が運転手に、
あのー、おつりは?と聞くと、
ぶっきらぼうにこう答えた。

「おつり、いるの?」。


呆気にとられた私は、
あたりまえや、あほ~、と
反撃するのも忘れて、たたずむばかりでありました。

1000円のうちの260円のおつりと言ったら、
3割近くだよ。イタリア人だって
チップ3割もとらないよ。しかもセルフでなんて。

と、この話を翌日周りの人にしたら、
いやー、それは大阪とか関係なくて、
その運転手がひどかったんだよね、
ということになった。
そりゃそうだろうね。

その翌日、フェア中の空いた時間に
友人と買い物に行った。
友人が2000円ぐらいの買い物をし、
一万円札を出した。おつりが8003円
来るはずだったと言うから、
正確に言うと彼女の買い物は
1997円だったのかな。
ところがレジのお姉さんは、
2000円だけくれて、
ありがとうございましたー、と
言うのだそうだ。
あのう、3円は? と友人が言うと、
あ、すいません、といって3円をくれたそうだ。


明らかに、3円はいらないもの、
と思っていたふうだったという。
たしかに3円なんてもらわなくても
大勢に影響はないんだけどね。

この辺が、とてもイタリア的なんだなあ。
イタリアはスーパーや商店では
こんなことは日常茶飯事、
銀行でだって3セント(3円ぐらいのもの)の
おつりなんて、はなから存在しないかのように
無視されるけど、逆にこちらが
3セント足りなくても、
「ヴァーベーネ コジー」と言ってくれる。

日本の銀行だったら1円あわなくても夜中まで

残業して、なんて話をよく聞くけど、
イタリアはこのいい加減、失礼、おおらかさだ。

でも3セントを100人にまけてあげたら
結構な額なんだけどな、と心配になるけれど、
逆におつりを渡していないときもあるから、
それで辻褄があうのだろうか。

そのへんのバランス感覚がいい、
イタリア人と大阪人なのでありました。

最終日には北新地の名店「多田」にて

おいしいお寿司をいただきました。

Osaka_082_2
これはそのときのトロ。
ご馳走様。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

世界一おいしいラビオリ

阪急梅田本店臨時宣伝部長のマダミンでおます。
あ、大阪弁、こんなんじゃないですね、すみません。
11月11日から開催のピエモンテフェアでは、
今、私がイタリアで一番信用できるんじゃないかな、
と思っている食のガイドブック『ゴロザリオ』から
イタリアナンバー1と評されたお惣菜店
『モスカ」が出店しますよ、とは前回書かせていただきました。

ちなみにモスカとは、その店の経営ファミリーの
苗字なんだけど、イタリア語で
『蠅」っていう意味でもある。
まったく便器やら蠅やら
(ここ参照)
イタリアの食にかかわる人々の苗字、
もうすこしなんとかしたほうがええね。

さて、臨時宣伝部長本日の一押しは、
「世界一おいしいラビオリを食べさせる店」。
Bol1_3 Bol2 







ロケッタ・ターナロという
人口1500人の
小さな村にある
トラットリア
「イ・ボローニャ」の
手打ちパスタ、
ラビオリとタリオリーニの
うまいことといったら、
ちょっとない。麺は極薄で、手打ちにありがちな
ボテボテ感は皆無なのに、
シコシコと歯ごたえがある。
私は出会ったときから10年近く、
世界一おいしいラビオリだとずっと思っている。

私は出会ったときから世界一だと思っているが、
私がイタリアで通った料理学校の同期・小林清ちゃんは
この店と出会ったときから、この店のマンマ、
マリウッチャおばさんが作り出す
Bol3 料理に恋して打ちのめされて、
以来10年ずっと働いている。
日本でも、イタリアでも名店で
修業を重ねた
一流の料理人である彼が、
俺が今まで勉強してきたことは
何だったんだあ~!
と価値観を覆されたのだって。
これは賄い作成中の清ちゃん。

そんな彼らもやってきます。
世界一おいしいラビオリの秘密を暴く
ミニ講演会byマダミン Guest清ちゃん&マリウッチャ
っていうのもありますねん!

Bol4_2
そして これは行き倒れ中のヒトミ。

Trattoria I BOLOGNA

Via Nicola Sardi, 4 - 14030
Rocchetta Tanaro (Asti)

http://www.trattoriaibologna.it/

Gastronomia MOSCA

Via S. Filippo ang. via S.G.B. della Salle
13900 Biella

http://www.moscagastronomia.it/ 

| | コメント (9) | トラックバック (0)

LOCANDA CANEVARI

「バーチ・ディ・ダーマ」発祥の地と言われる
ピエモンテ州トルトーナの近くにご飯を食べに行った。
6月にオープンしたばかりの
「ロカンダ・カネーヴァリ」という店。

ちなみに、バーチ・ディ・ダーマとは
「貴婦人のキス」という意味の、お菓子の名前。
ヘーゼルナッツの粉で焼いたドーム型の
小さなビスケットをチョコレートクリームで
二つくっつけてあるところから、その名前がある。
なんでも昔、サヴォイア王家に仕えていた菓子職人が、
さる貴婦人に恋してしまい、悶絶の結果
彼女に捧げようと発明したお菓子がこれなんだとか?

で、「ロカンダ・カネーヴァリ」。
イタリア食業界では、ここで働いてるんだぜ~、
といえば大変ハクのつく、いや、実力もつくであろう名店
「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」で働いていた
青年シェフ二人がオープンした店。
そのうちの一人が日本人シェフの鈴木秀人さんで、
ぜひ来てみてくださいと連絡があったので、
実はあまり期待しないで行ってみたのだ。
だいたい、来て来て~、という店に限って、
気張りすぎていたり、はずしていたりで、
よかった例はあまりない。

ところが。ここはいい。

もともとロンバルディア州出身のシェフ、
ダニエレさんと鈴木さんの料理は、
このところずっとイタリアで大勢を占めていた
「郷土料理」という型をぶち破っている。
だからといって大抵の料理人がやりたがる、
得体のしれないクリエイティブ料理でもない。
じゃあ、どんな料理なのさ、というと、
昔からイタリアにあるベーシックな料理を、
近隣のおいしい物を使って再現した、そんな感じ。
たとえば前妻、じゃないや、前菜として出された
「カタツムリとフンギポルチーニのスープ」は
地元で取れた新鮮でプリプリのフンギと
カタムツムリの名産地として知られる
ピエモンテ州ケラスコから届く歯ごたえと香り抜群の
かたつむり君が入っている。ただそれだけ。
それだけだけどちゃんと素材の魅力を
生かしてあるところがプロの仕事だ。
最近は「どこどこ産のなになに」なんて力んでいる
料理人も素人もいっぱいいるけど、
そのおいしさをちゃんと生かしている人は
そんなにいないと思う。

Cane1 これは外はカリッ、
中は生、だけど
冷たくないという絶妙な
火加減の帆立て貝。
ポルチーニ入りパイが
添えてある。

最近、料理人が
必要以上にチヤホヤされて、
腕組みをして威張っているスターシェフたちがわんさかで
うんざりしていたのだけど、
まずは食材ありきと頑張っている彼らの仕事ぶりは
ちょっと魅力的だ。

セコンドにいただいた鳩の肉は、
イタリア全国でたった7軒のレストランでしか扱っていない、
逸品の鳩をトスカーナはサンテというところから
Cane2 取り寄せているんだって。
それをチューっと
フライパンで焼き

地元で採れるリンゴの
ピュレと、
内臓で作ったソースと
絡めて食べる、
あ、書いていたら涎が。
とにかく
パワーのある一皿。
食べた後も
ずっと心に残るような、
そういう味でした。

こんな料理に、地元の、
知られざるすごいワインを
合わせてくれる
凄腕のソムリエもいる。
ピエモンテと言えばバローロ、バルバレスコ、
バルベラといったランゲ勢が有名だけど、
昨日いただいた白Timorassoという白も、
Croatinaという赤も、え? ちょっとこれ、すごいね、
というおいしさ。
これがまた、料理にぴたりと合うという、
料理人の仕事をよく理解して
愛情を持って仕事をしているサービスのプロだ。

トリノからは車で1時間半かかるけれど、行く価値は大の大。
ワインもたっぷり飲みたいから、
できれば上に併設されている部屋を取るのがベスト。
100ユーロで素敵なスイートに泊まれます。

あら、今日はなんだか、フードライターのような(!)記事でした。

Locanda Canevari

via De Antoni,32  Volpedo
Alessandria, Italy
www.locandacanevari.it

| | コメント (4) | トラックバック (0)

汚い話ですいません

イタリアでは、街のいたるところに犬のウ○コが落ちている。
その多さにも驚かされるが、もっと驚くのは
それをふんづけてしまう人があまりにも多い、ってことだ。
私なんか、今年でイタリア暮しも13年になるけれど、
ふんづけてしまったのは一回きりだ。あれ、二回だったかな。
とにかく、イタリア暮しもエキスパートの域に突入した私は、
道を歩くときはまず、うつむいて歩かなくても済むように、
かなり前方までの路上を確認してから歩を進めるようにしている。

ウィンドーショッピングなんかする時には、
100メートルほどごとに路上に「危険物」が落ちていないか確認し、
それからウィンドーに見入るようにしている。
だから神経はけっこう張り詰めている。

たった13年のイタリア経験の私でさえこうなのに、
生まれた時からイタリアに住んでいるイタリア人たちは、
毎日のように踏みまくっている。
なんでそんなことがわかるのかというと、形をとどめたそれよりも、
むしろ踏んでしまった人が残していった「それ」付きの足跡や、
歩道の縁石の角かなんかでこすり取ろうとした形跡が
街のいたるところにあるからだ。

040_2 6月2日はイタリアの祭日で、
トリノの中心街では歴史的な
装束を着た人たちのパレードがあった。
各時代の兵隊さん、貴族、庶民に扮
した人々が延々と街道を歩く。
衣装も立派、着ている人たちも様になっていて、
映画のように美しかった。
そのパレードが行ってしまった後、
歩行者天国のその道を歩いて
家に戻る途中に「それ」を発見。

「それ」は誰かがふんづけて、広い範囲にのばし、引きずられた感じ。
ああ、食事中の人がいたらすいません
しかしまさか! あの美しい貴婦人達のドレスで!!!

そんなことを考えながら歩いていたら、
新しくオープンしたジェラート屋の前に到着。
今、日本でも大々的に売り出し中のチョコレートメーカー
Venchi」の直営ジェラート店だ。

066_5 英語に慣れた日本人は「ベンチ」と読むかも
しれなけれど、
これはベンキと読みます、
そう、便器、あ、これは変換ミスです、
ベンキです、ベンキ。チョコレートフレーバーだけで
何種類もあったり、高品質のカカオを使ってあったりと、
なかなかおいしいジェラートなのだけど、
名前がやっぱりまずいよね、
しかも商品がチョコレートだもん。

路上の「危険物」落としっぱなしは、
先進国の仲間としてやっぱまずいよね、
ということで重い腰をようやくあげたイタリア政府、
このほど、落としっぱなしにした犬の飼い主には50ユーロの罰金が
科せられるようになった。

これでイタリアの道も、
ぼーっと上を向いて歩けるようになるかなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

モダーン&クリエイティブなバーニャ・カウダ

先日、日本の某お惣菜&サラダショップ大チェーンの社長を、

EATALY TORINO」へご案内した。

トリノの本店は、あまり調子のよくないらしい東京・代官山店とは違って、

この大不況もどこ吹く風、前年比20ポイントアップという

絶好調が続いているそうだ。

そんな話をしてくれたのは、社長の御曹司

フランチェスコ氏若干29歳。彼と一緒に、

地下にあるレストラン「Guido per Eataly」にてランチをいただく。

ここはピエモンテの名店「Guido」の支店みたいなもので、

「スーパーマーケットの中にミシュラン一つ星レストランがあるのは

うちだけ」と自慢げなフランチェスコ氏。

なんと、バーニャ・カウダのこんなバージョンが。

例のアンチョビ入りにんにくドロドロソースが、

各種野菜のピュレと層になってグラスに入っている。

こちらはにんにくも少なめで、現代風ライトな味わい。

New_bagna_3jpg

| | コメント (0) | トラックバック (0)