グルメ・クッキング

本日はBBQ

森の中の一軒家といってもいいぐらい静かな環境なはずの
私の家。只今日曜日の夜11時30分。2階で原稿を書いていると、
ご近所からキャー、キャーという悲鳴が。

暗闇の森に響く女の悲鳴??

と思いきや、ちょっと遅れて
階下でテレビを見ていた
娘と夫の歓声も聞こえてきた。
サッカー・ヨーロッパ選手権のセミセミファイナルに
イタリアが勝ったんだって。

しかし、家でテレビを観て応援するだけで、
あんな悲鳴あげるのは、さすがイタリア人。

今日は仲良し家族を新居に招待して
バーベキュー。
スキー狂として長くトリノにいらした
D社のY氏が残していってくれた
BBQセットが大活躍。

こういうとき、肉を焼くのはお父さんというのが
常識なんだけど、なにせうちのお父さんは
一流レストランの料理長なので
バーベキューの焼き方にも
プロのこだわりがあって
一人でずっと焼いてくれた。
そのおいしかったこと、
やっぱり普通じゃない。

これはピエモンテ牛。塊のまま、
表面はこんがり、中は半生に焼き、
庭のハーブを刻んだソース、
ニンニク、粗塩、オリーブオイルだけで
食べた。
Img_3077

うまかった~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

泥棒増加中、そしてザイバイオーネ

シベリアからの大寒波が去ったかと思ったら、
ここ数日は、いきなり春のようなお天気。
昼間はもう、ダウンジャケットなんか
来ていると汗ばんでしまうほど。

一昨日、友人とEATALYでご飯を食べていたら、
友人が椅子の背にかけていたバッグを
まるごと盗まれた。
財布はもちろん、携帯、家のカギ、車のカギ、すべて。

市場や治安のあまりよくないゾーンでなら
緊張して注意しているけれど、
わりとお金に余裕のある人たちがメインの客層の
EATALYでこんなことが起きるなんて、
けっこう驚きだ。

でももっと驚いたのはその後。携帯もなくした
その友人につきそって
警察に被害届を出しに行った。
待合室で順番を待つこと1時間半ぐらい。
その間、10分おきぐらいに盗難届を出しに
来る人たちが後を絶たなかったのだ。
しかも、その警察は、トリノ市全部を
管轄しているわけじゃないので、
盗難の被害にその瞬間あっていた人たちは、
もっともっといるというわけ。

もともと泥棒の多い国イタリアで、
この大不景気と物価の高騰が続けば
盗難が増えるのもあたりまえなのかも。

ところで、2月の料理教室で
「コーダ・ディ・ブエ(オックステール)のトマトとセロリ煮込み」を
作ったのだけど、大雪で延期になったりして
準備しておいたオックステール12人分は
家族で食べるはめに。
トマトとセロリ煮込みは、ポレンタを添えて
とてもおいしかったけど、最後は飽きて、
韓国風オックステールのスープにして
ご飯にぶっかけていただく。
とにかく、圧力鍋は便利。3時間ぐらい
煮込まないといけないところ、30分ですむ。
エコでもある。

Img_2759

ちなみにその日のアンティパストは
「トピナンブールのスフレ」。
トピナンブールは日本語にするとキクイモ。
ピエモンテの冬にはポピュラーな食材で、
ちょっとごぼう風味のサトイモといった味わい。
みかけはショウガ。
これをスフレにしてバーニャカウダのソースを
かけていただいた。

Img_2770

とてもフワフワでおいしかったけど、
泡が消えないうちに食べなきゃ! と
完成品の写真撮影を失念。

デザートは「モスカートワイン風味の
ザバイオーネ」。こちらも泡泡。
クラシックなレシピは卵黄だけを使うようだが、
軽く仕上げるためと、卵白を余らせるのもいや、
ということで、全卵に砂糖とモスカートワインを
加えて、湯煎でしっかり泡立てる。
卵白がはいるので、このほうが
泡立ちやすいというのも利点。

Img_2762

こんなにシンプルなデザートが
こんなにおいしい。
みなさんもぜひお試しを。
風邪のひき始めにもいいかも。
ピエモンテ風卵酒。

〈モスカート風味のザバイオーネ〉

材料 (4-6人分)

全卵 2個
モスカートワイン 大さじ2-3
砂糖 大さじ2

作り方

  ボウルにすべての材料を入れ、湯銭にかけて泡立てる。
ふんわりと盛り上がり、クリーム状になればできあがり。

 ビスコッティなどを添えていただく。

 

| | コメント (3) | トラックバック (0)

「塩の道」、エンツォのネビオロ、そしてイタリアンな残り物活用法

来年もよろしくお願いします、とか
今年もよろしくお願いします、と書こう書こうと思いつつ
あっという間に日は過ぎて、
あさってはもう2月。
世界的に寒気が来ているのか、
東京も雪らしいけど、
トリノも大雪で
明日やる予定だった料理教室は延期。

でも夕べは雪の中、
トリノにやってきた昔懐かしい人に会いに、
食事に出かけた。

トリノは、日曜日の夜はめぼしい店がみんな休みだから
Slow Foodの「オステリアガイド」を見て
見つけた「Via del Sale」という店に行ってみた。

その昔、海のないピエモンテ州と、
海に沿って細長い領地しかないために
牧畜業が発達できなかったリグーリア州が
(ピエモンテのお隣。ジェノバのある州ね)
それぞれの産物を物々交換していたという歴史がある。

海沿いの街からは、塩や、塩蔵の魚を。
山の村からはチーズや肉を。
バーニャ・カウダを筆頭に、
ピエモンテ州の伝統料理に
アンチョビが使われたものが多いのは
そんな歴史があるから。
で、その時使われた道が
Via del Sale=塩の道と呼ばれたそうで、
夕べ行ったオステリアの名前も
それから来ているというわけ。

だから料理も肉の煮込みやポレンタといった
ピエモンテの伝統料理と
スズキのオーブン焼き タジャスカ産オリーブとポテト添え、
みたいなリグーリアの代表的な料理、
そんなメニュー構成。

Dsc00060_2


ちょっと味が濃い目だったけど
アルベンガ産カルチョッフィ
(アルベンガはリグーリアの地名。カルチョッフィが名産)のパスタも
イノシシの煮込み ポレンタ添えも
なかなかおいしかった。
また行ってもいいかも。

一緒に行った人がお酒が飲めないということで、
グラスワインはありますか、と聞いたら、
ははーん、Enzo Bogliettiのネッビオーロ、
最後の一杯が残っていますよ、
Lei e' cosi fortunata!(ラッキーですね)と
言われ、いい気分。
このエンツォ・ボリエッティという生産者は、
最近のピエモンテワイン界注目の生産者。
そう、ネッビオーロがこれだけおいしいのなら、
次は彼のバローロ、飲んでみたいという気に
させられた。

そして今朝。
大雪のため娘の学校が
休校。お昼ごはんには
娘のリクエストで、おととい作った
アニョロッティのフライパン焼きをアンコール。

アニョロッティとはピエモンテの代表的な
詰め物入りパスタで、普通は茹でて
食べるものなのだが、
茹で過ぎて残ったものはチンして食べるよりも、
フライパンでカリカリに焼いて食べると
なかなかおいしい。
最後の仕上げに、水溶き片栗粉&チーズを
流しいれて、パリパリの皮ができるように
焼き上げると、これがうまいこと。
ちょうど、餃子を焼く要領でね。
Dsc00063

これ、実はイ・ボローニャの清ちゃんに
教わった業なのだけど、
残り物が立派な一皿に変身するという話でした。


| | コメント (3) | トラックバック (0)

きき酒の会@KIDOISM

10日ほど前の9月22日、
トリノのリストランテ・キドイズムにて
日本酒の試飲会を行った。

そんな前の話を今頃~? と
怒られそうだけど、
帰ってきてすぐに半分以上書きかけて、
眠くなったので寝ちゃったら、
翌日からものすごく忙しくなった上に
季節先取りのインフルエンザに
寝込んでしまったという次第。

で、試飲会。
計画したのは私だけど
働いてくださったのはフランクフルトから
わざわざ来てくださった上野ミューラーさんだ。

ドイツ人のご主人とともに
日本酒の輸入販売をするかたわら
日本酒のプロとして、ヨーロッパに
日本文化を広める活動をなさっている。
イタリアではお目にかかれない銘酒を
6種類持ってきてくださり、
ていねいな日本酒についての説明もしてくださった。

それからシェフの城戸さん。
飲んだことのないお酒ばかりで、
当日まで味見することもできなかったのに、
お酒の名前とネットで探したデータをたよりに
ぴたりと合う料理を作ってくださった。

これは塩漬け柑橘風味のサーモンと
アボカドのタルタル フェンネルのムース添え。
041

合わせたのは浦霞の「萩の白露」。
最近の若い人の酒離れを阻止すべく作られたという
アルコール10度という軽い1本。
って聞くと、ちゃっちいお酒かな、と思うけど
甘みがなくきりっとした味わい。
少しねっとりとした生のサーモンや
アボカド、刺身しょうゆとの組み合わせは
ベストマッチであった。

045
こちらは蒸し鶏とキュウリの生春巻き 胡麻酢和え。
バンバンジーのようなお料理が、ライスペーパーに
くるまれて登場。もう1本食べたーい、おいしさ。
ただしお酒との組み合わせは、
胡麻味がちょっと勝ちすぎだったかも。

イタリアでは、日本酒と言うと
なぜか中華レストランで、食事の後
燗で出されるもの、というイメージが定着している。
おいおい、グラッパじゃないんだよ、と
日本人は誰もが思っているんだけど
誰も教えてあげていないのか、
なぜかイタリアには日本酒が広まらない。
他のヨーロッパの大都市では
高級レストランに日本酒があったりする店も
増えて、日本酒の市民権が拡大しているのに
イタリアでは、あんまり味がなくて安い味、
そんな印象のよう。

だから冷やした6種類のお酒を、
ワインのように試飲した参加者(イタリア人)たちは、
お米からできるSakeが、
こんなにフルーティーで味わいが様々で、
香りも高いことに驚いていた。

私も言われてみて、気がついた。
お米なのに、なぜフルーティーな香りがするんだろう?
それはすべて、麹菌の力と発酵によるものだと上野さん。
でも詳しい話は、私がここで書いてもしょうがないので
はい、次のお料理。

049

蛸じゃが アラ・キドイズム。
合わせたお酒が櫻正宗という
灘のお酒だから、地元の食材、
蛸が思い浮かんだそう。
でもこんなにカッコよくしてもらって
蛸もじゃがいもも幸せだ。

056

圧巻だったのはこれ。
アンコウと季節の野菜炒め
赤みそのソース

純米大吟醸の「九平次 醸し人」という
お酒に合わせた最後の一皿。
大吟醸というと、ちょっと甘くて
香りも強く、私は基本苦手と
今まで思っていたのだが、
お酒の強さに負けない
力強いみそ味のソースを
脂ののったあんこうにかけたら
バランスのとれた、なんとも
香り豊かな組み合わせになった。

こういうのをプロの仕事と
いうのだなあ、と脱帽したい
夜でありました。

いつもはもう少しフュージョンな
料理を作る城戸さんの
レストランはこちら

| | コメント (1) | トラックバック (0)

スシブームと黒パンマイブーム

イタリアは今、空前のSUSHI ブーム。
すし&ジャパニーズレストランが
雨後のタケノコのように発生している。
ところが残念ながらそれらはみんな
日本人の経営者でもなく、日本人の板さんもいない
ナンチャッテばかり。
だいたいは中国系、フィリピン系、
そしてイタリア人が経営してどこかから
日本人に見えるアジア人を雇ってきて
やらせているタイプ。

中国人の板前をやとって
「アジア系の客の前ではしゃべるな」と
指令を出す経営者もいるそうだ。
アジア系の客が日本人だったら
偽物だっていうのがばれちゃうからね。
そう指令を出されたという中国人本人から
聞いた話だから、ほんとうだよ。

もちろん日本人じゃなくたって
すし屋をしたっていいのだけど
やるならちゃんとやって欲しい。
イタリア人に「スシって食べてみたけど
non mi piace 好きじゃないわ、
なんて言われると悲しいし、腹も立つ。

裏巻きもカリフォルニアロールも許すけど
握りやすいようにご飯をゆるめに炊いて
力いっぱい握るのだけはやめて欲しいなあ。
で、それが冷蔵庫で保存されているの、
食べられたもんじゃない。

そんなSUSHIレストランの中でも
特に成功を収めているのが、
トリノにある、某チェーン展開の店。
なんとその名は

「JAPS!」

皆さんご存じだと思いますが、
これは英語の、日本人に対する侮蔑用語なんだよ。
この店の経営者はイタリア人で、
恐ろしいほどの無知なんだろうけど、
この店で働いている日本人がいる。
その人はものを考えないんだろうか。
間違った自国の文化を外国に広めることや、
バカにされた店名など、
日本人としての矜持、プライドは
ないんだろうか。

こんなこと考えて憤っている私の方が
古臭いのかなあ。

ところで、先週から今週あたり、
アルプスに囲まれたピエモンテ州では
Settimana Bianca=白い一週間、ということで
学校は休みになって(または勝手に休んで)スキーへ。
我が家もアオスタはコーニェという
美しい村へ一週間いっておりました。

アオスタと言えば、フォンティーナチーズが有名で
ホテルの朝食ビュッフェにも、
毎朝大きな塊が。
それをスライスし、これも地元名産の黒パンに
のっけて、森のはちみつをかけて食べる。
おいしかった~。
Photo

というわけで、現在、天然酵母を使って
黒パン制作に挑戦中。これは第一作。
Pane

| | コメント (1) | トラックバック (0)

江戸時代の獣食、現代イタリアの魚のごった煮

『龍馬伝』終わりましたね。
龍馬が死ぬシーンはあんなもの?

中盤間延びした感はあったけど、
時代小説好き、オヤジ志向な私は
イタリアで見られる日本のテレビは
1チャンネルだけということもあって
見続けた。

勢いで、昔一度読んだ
司馬遼太郎『竜馬がゆく』も読み返した。
竜馬が江戸で剣術修行をしているときに
豚肉を食べるシーンを見つけた。
もう20年も前、P誌でライターをしていた頃の
私の興味は惹かなかったと思われる一節。
今回はとても興味をひかれた。

―「さては薬食い(猪鍋)でござるな」
「いいえ、豚でございます」 
当時、豚肉が江戸のももんじや(獣肉店)でも
売られるようになっていた。-中略‐
それまで日本では、豚を飼ったり食ったりする
習慣はなかったのだが、このころ、
琉球から伝わってきて、江戸の獣肉屋でも、
猪、鹿のほかに豚肉を売るようになっている。―
(司馬遼太郎『竜馬がゆく』(一)より抜粋)

日本は明治になるまで、オフィシャルには
獣肉を食する習慣はなくて、
文明開化以後、牛肉を食べる習慣が
一般にも広がったということだけれど、
豚肉はそれ以前に、沖縄から伝わっていたとは。
今の時代、沖縄が人気で、沖縄料理もブームみたいに
なったりしているけど、江戸時代にも
この、千葉道場の重太郎先生のように、
珍しいモノ好きな人たちの間では、
「これが近頃おしゃれな豚肉だぞよ」
なーんっていってもてはやされていたんだろうか。

それにしても、猪や鹿なんかは「薬食い」といったり、
うさぎの長い耳を、あれは獣の耳ではなくて鳥の
羽である、だから食べてもいいんだ、
なーんて自分をごまかしてまで
実は肉を食べていたらしい当時の日本人。

だからウサギは一匹二匹ではなく
一羽二羽と数えるんだよ、というのは
ご存知の通り。

武士は食わねど高楊枝なんていって彼らも、
やっぱりおいしいものの魅力には抗えなかったんだなあ。
ま、ここに登場する千葉道場の人々も
竜馬もお金があるから食べられたのかもしれないけど。
普通の町人はどうだったんだろう。

ということで、現代の日本人は、
料理教室をしてこんなものを食べました。
「ファーノ風ブロデット」は、
ヴェネチアから海沿いをグーッと下って
イタリア中部あたりにあるマルケ州ファーノという
港町で教わった魚のごった煮スープ。
Brodetto

デザートはピエモンテの秋の味覚、
モンテビアンコ。
Montebianco






そしてこれは、あんまり
かわゆかったから。
Hi

| | コメント (2) | トラックバック (0)

フェイスブックとフンギ・ポルチーニ

日本ではツイッターやミクシーのほうが
一般的なようですが
イタリアでは世界の趨勢にならって
猫も杓子もFACEBOOK。
先日は60歳の料理の先生に
「あんたもやってる?」と聞かれて苦笑い。

ちょっと前の新聞にはこんな記事が。
「Facebookの爆発的な人気で、
月曜日の午前中は作業効率が低下しているという
調査結果が。その結果を受け、
大手企業では従業員のパソコンにFacebook等への
アクセスを禁じるアプリケーションを導入」。

なぜ月曜の午前中かというと、
ケチが多いイタリア人、家ではネット代を
ケチってつながず、土曜、日曜の分も
月曜日の朝一でチェックする、
だから時間もたいそうかかる、というわけ。
家に光ケーブルやADSLを引いているのは
私のような自由業とか、よほどのネット依存症の
人のみだから。

これを読んで爆笑したのは私たち日本人、
そして同じヨーロッパ人でもイタリア人とは違って
まじめに働くドイツ人やオランダ人たちだろう。

なぜこれが爆笑なのか?

だってイタリア人たちは、
Facebookがあろうがなかろうが
仕事中におしゃべりをしまくって、
作業が滞っていることなんか日常茶飯事だからだ。
いまさら何をおっしゃるうさぎさん、である。

たとえば郵便局とか銀行の窓口で、
人がたくさん並んでいるのに
隣の窓口の同僚とずーっとしゃべりまくる。
なにか重要な業務連絡なのかな?と
耳を澄ませてみると、「昨日行ったレストランで」とか
「夫の義母が」などという、業務連絡には絶対
登場しないであろう単語が聞こえてくる。

そう、彼らは私たちがどんなにイライラして
並んでいようが、おかまいなしでおしゃべりを楽しむ。
もちろん、イタリア語の辞書に「私語」という単語はない。
(最近の日本にもないか??)

だけどこの間、大阪からお見えになったT医師を手伝って
駅に国鉄のチケットを買いに行った時は、
窓口業務のあまりの速さに驚いてしまった。
窓口は10ぐらいあったけど、かなり長蛇の列だったから
30分は覚悟したのだが、5分もしないで作業終了。
窓口係員は全員50代以上の男性で、
キャリアを積んだべテラン管理職といった風情。
そんな彼らは無駄口をきかずにバンバン切符を
さばいていく。日本のように、「こちらでよろしいですか?」
「ご確認ください」「ありがとうございました」などの
丁寧な言葉がないぶん、さらにスピーディーだった。

イタリアも変わりつつあるのだろうか。
これがイタリア人得意の思いつきでないことを祈りましょう。

さて、食欲の秋、フンギ・ポルチーニがおいしい季節。
先週は月一で開催している料理教室にて
フンギ尽くしを。
イ・ボローニャの小林せいちゃんが教えてくれた
「フンギ・ポルチーニの傘に塩コショウをして
チュッとフライパンで焼いた後、
軸を取ったくぼみに卵黄をのせてオーブンで
5分ぐらい焼いたもの」は、簡単かつ美味で大好評。
半生の黄身をとろ~りと絡めたポルチーニをほおばると、
じゅわ~っとおいしい味が染み出てきて最高。
Porcini_3

残った軸は細かく切って、
乾燥フンギも少し加えてリゾットに。
デザートは黒イチジクのクラフティ。
182

| | コメント (11) | トラックバック (0)

夏休み終了 カウントダウン中

イタリアの小学校は6月10日ごろから
夏休みに入り、秋の新学期は9月10日過ぎにスタート、
つまりイタリアの子供は約3ヶ月も休みがあるというわけだ。

それに付き合わされる大人も大変で、
そこに休み好きのイタリア人夫もいたりすると
働き者の日本人である私は、
バカンスなのに忙しいという
理不尽さに常にさいなまれている。

日本のライターは3ヶ月も休んでいられない。
あたりまえだよね。

日本の実家で一ヵ月半過ごし、帰ってきたら今度は
イタリアでバカンスをしないといけない。というわけで
毎年行っているリグーリア州NOLI(ノーリ)という
海辺の町へ行ってきた。

この小さな町にある、小さなお菓子屋さん「La Crepe」が
作るバーチ・ディ・ノーリという焼き菓子は絶品で、
それだけを買いに
トリノから1時間半車を走らせてもいいほど。

トリノ発祥の焼き菓子で、もはやイタリア全国版となった
バーチ・ディ・ダーマは、ドーム型の小さな
ビスケット二つをチョコレートクリームでくっつけたものだが、
ノーリのバーチはアーモンドベースに
ビターチョコレートをたっぷり混ぜ込んだ生地だから、
ねっとりしっとりで、ものすごくうまい。

言ってみれば、日本人が大好きな
半生バーチ、そんな感じ。

というわけで、水のきれいさで表彰されている
ノーリのビーチにてバーチを撮影。
なんだかウ○チみたいという声も
聞こえてきそうでもあるけれど、
ま、いいか。
とにかく、ものすごくおいしいよ。
Baci_3
夏休み終了カウントダウンの話を書きたかったんだけど、
続きはまた明日。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バーニャ・カウダ

ピエモンテの代表的な郷土料理、といえば「バーニャ・カウダ」。Bagna_15_2

にんにくとアンチョビで作ったソースを、

いろいろな野菜につけて食べる冬の田舎料理で、

にんにく好きで発酵食品大好きな日本人には、

とてもおいしい。

最近はピエモンテにやってくる日本人観光客も

料理人も増えたようで、あちこちの

サイトや雑誌でバーニャ・カウダのことを書いているのを

みかける。

それにしてもあちこちで書かれているバーニャ・カウダのレシピはひどい! 「材料 一人分 にんにく 1カケ」と必ず書いてある。

4人分なら4カケだ。

もう、これは不思議なぐらい何を見ても同じだ。

でも、バーニャ・カウダの本物を知っている人ならわかると思うけど、

あれはにんにくをすりつぶしてオリーヴオイルでのばした

ドロドロのソースを食べるもので、

その量といえばご飯茶わんに1杯ぐらいは食べる。

主役は野菜じゃなくてにんにくソースなのだ。

形状はにんにく色ポタージュといったところ。

オイルににんにく風味が軽くついているとか、

東京の高級レストランみたいにほんの気持ちだけ、

おしゃれに食べるんじゃない。

にんにくドロドロのソースを野菜ですくってどんぶり一杯ドバーン、

と食べる。臭くたって食べる、胸やけしたって食べる。

そんなものがたった1カケのにんにくでできるわけがない。

いったいこんないい加減なレシピ、

誰が書いたんじゃ~、と息巻いてみると、

それは私です。すいません。

私がピエモンテに料理修業にやってきたのは、今から14年前のこと。

イタリア語はできなくてもいいよと留学先の料理学校にいわれて

軽い気持ちでやってきた。

だからわかるイタリア語といえばウノ・ドゥエ・トレ・チャオだけ。

それなのにある時バーニャ・カウダのおいしさに感動して

原稿に書いてしまった。辞書と首っ引きで

ピエモンテ伝統料理の本や資料を読み漁り、本にまで載せてしまった。

その時、書いてしまったのである。

「材料 一人分 にんにく 1カケ」と。

その時に使った、権威あるイタリア郷土料理の本を今見てみると、

「材料 一人分 にんにく ひとたま」とある。

でも14年前、イタリア語もイタリア料理もド素人だった私の頭は、

「ウナ・テスタ・ディ・アーリオ?(にんにく一玉)

そんなはずはない。え? しかも一人に一玉、

お鍋にも一玉って書いてあるよ、まさか、紅茶じゃあるまいし」と、

一笑に付し、「一カケ」と判断してしまったのである。 

そのレシピを掲載して出版した『ピエモンテのしあわせごはん』

(メディアファクトリー刊・当時は島津さやかというペンネーム)

という本は、おかげさまで今では絶版。

でもきっとその当時、ピエモンテに行ってみようとか、

ピエモンテ料理を勉強してみようなんて思った

マイナー思考の人からは、

ちょっとぐらいは重宝されたに違いない。

おお、なになに、バーニャ・カウダのレシピがのってるぞー、なんて。

そして、それを丸写しにして原稿を書いた人がどこかにいたのだろう、

そしてまたそれを見てっというふうに、

間違いは間違いを呼び、

今ではバーニャ・カウダの日本における

公式レシピみたいになっちゃっているのだ。

というのは大げさ、自意識過剰としても、

Bagna_11_2 いやいや、恥ずかしい話です。

というわけで、ちゃんとしたレシピは次回。

| | コメント (1) | トラックバック (0)